生理痛ケア
内臓機能の充実は、関節機能の充実である。
関節機能の充実は、内臓機能の充実である。
内臓と関節の状態には常に相互作用があり、切っても切れない関係があります。
関節にはホルモン感受性があります。
関節を取り巻く軟部組織(関節包、滑膜、靱帯、筋腱)にホルモン感受性があるのです。
たとえば、産後や更年期の女性に手根管症候群や腱鞘炎など、手首や指の痛みが好発するのはよく知られております。
ホルモンとの関係は以前から研究の対象であり、その発症頻度から見ても間違いなく影響があるものと思われます。
ホルモンのアンバランスによる関節症状は、特に女性に多く見られます。
月経周期におけるエストロゲンとプロゲステロンの関係性にもある通り、男性よりも明らかに体調の変化として現れやすいのです。
閉経時にはエストロゲンとプロゲステロンの減少が起こります。
日本ではエストロゲンの減少ばかりが取り上げられ、エストロゲン補充療法が行われるケースがほとんどですが、実際に分泌が減少しているのはプロゲステロンの方だという研究も以前から報告があります。
プロゲステロンの分泌がほぼゼロ状態になることが知られており、そのことでエストロゲンとのバランスが乱れ、多くの更年期症状を生み出しているのです。
月経周期においても、また閉経期のホルモンバランスの崩れにおいても、ホルモン感受性の高い関節部に影響が出ることは、容易に想像できます。
関節を構成する関節包や靱帯が硬直化し、動きによる痛みを引き起こすのです。
私たち手技療法家は内臓の器質的な問題を直接取り除くことはできませんが、関節の状態をみることで、臓器の働きに関わる循環や臓器自体の運動、また臓器間の動きを促すことは可能です。
ある種、内臓されている臓器官同士も関節のように動きがあるのです。
1日に2万回呼吸があり、その都度みぞおちレベルにある横隔膜は上下運動を行なっております。
横隔膜は構造上、胃腸や肝臓などの消化器系と隣接しております。
呼吸における横隔膜の上下運動は、内臓マッサージを受けているようなものなのです。
腹腔内臓は呼吸により1日2万回動かされているということです。
さらに、歩いたり運動を行なうことで、身体には回旋(ひねり)が掛かります。
歩く際にも、呼吸と歩行運動に応じて内臓は動いているのです。
もし内臓間の癒着などがあれば、当然動きがなくなるわけですから、関節にも影響が出て来ますし、逆に股関節や肩関節などの動きの大きい部分がうまく動けなければ、腹腔内臓の運動も制限されることでしょう。
「内臓機能が充実していると、関節機能も充実する。関節機能が充実していると、内臓機能も充実する」とは、当然のことなのです。
このようなお悩みはご相談下さい
- 生理前、生理中の下腹部の痛み
- 生理前、生理中の腰痛の悪化
- 生理前、生理中の頭痛
- 生理中の吐き気、食欲低下など消化器症状
当院はマタニティ・ケア、産後の骨盤矯正以外にも、生理痛・PMSでお悩みの方が来院されております。
元々は腰痛を訴えて来院される方が多いのですが、カウンセリング時に、「生理痛もツラいです」という声をたくさん聞きます。
痛み止めが手放せない方や、ピルで生理を止める方もいらっしゃいますが、長期的な使用は解決から遠ざかる一方なように感じております。
ご自身の判断でお薬やピルを急に止めることは得策ではございませんが、使わなくても良いように体質改善を行っていく必要があることは言うまでもありません。
ピルが影響を与える栄養素の問題点
- ビタミンB6(ピリドキシン)
- 葉酸
- ビタミンB12
- ビタミンB2(リボフラビン)
- ベータ・カロチン
- マグネシウム
- マンガン
ピルの服用はこれらが不足しがちになると言われております。
またピルはセロトニン生成を抑制するとも言われており、気分の落ち込みを引き起こす理由の一部とみられております。
- 亜麻仁油
- ビタミンB6
- 亜鉛
- ビタミンC
- ビタミンE
まずは良質な食品やサプリメントでこれらを補うことも手助けになるかもしれません。
これらはプロスタグランジンの代謝に関わっております。
まずは、ビタミンCだけでも良いと思います。
私個人的には、3000㎎あたりからスタートすれば良いかなと考えております。
私の場合、体調が悪い時はもっと増やします。
基本的には必要以上摂ったとしてもすべて尿中から排泄されます。
この程度で何かリスクがあるとは考えにくいラインです。
ビタミンCは先天的に作ることができません。
犬や猫にがん細胞を注入すると、体内では真っ先にビタミンCが生合成されます。
我々人間にはそれがありません。
まずは体内のストレス緩和として、ビタミンCから始めてみることはほぼノーリスクの対策となります。
ちなみに、ビタミンCを最も欲する臓器が、ストレスに反応する副腎です。
また、ここには詳細の記載を控えますが、ピルの副作用についてはネットで調べるとたくさん出てきます。
「続」医者も知らないホルモン・バランスを読んでみることもオススメします。
ここに書かれていることがすべてとは思いませんが、力になることもたくさん書かれております。
ホルモンバランスが身体にどう影響するのかを知る上でとても有益な書籍です。
当院が力になれること
生理痛ケアは、整体施術で対応しております。
施術は、骨盤内の圧力を軽減させていきます。
特に股関節整復に重点を置きます。
痛みのある場所というのは、必要以上に圧力がかかっていることがほとんどです。
たとえば、歯茎の腫れや、膝の腫れを想像すると解りやすいでしょう。
痛みの強い場所というのは、内圧が高く、膨れ上がっている状態です。
生理痛も同様、骨盤内の内圧が高まり過ぎている可能性があります。
それを取り除くための全身施術であり、股関節整復となります。
また生理痛の方の特徴として軽度の腹腔マッサージでもかなり痛みを訴えるケースが多く見受けられます。
部位的には下腹部、腸の硬さが顕著で、腸が周辺組織と癒着しているのではないかと感じることがあります。
最初は痛みを感じますが、圧が抜けていくと痛みがどんどん和らいでいくのが体感できます。
生理痛症状が重たいケースは、骨盤矯正でも対応します。
状態に応じて、ベストなプランを提案します。お気軽にご相談下さい。
かんたんなセルフケア(まずはひとつだけ選んで)
- 下腹部を温めましょう。
ホッカイロや腹巻の活用 - ハーフスクワット
デスクワークの方は脚の筋肉をよく使うこと - よく歩くこと
歩くことは内臓の癒着を取り除きます - お尻の穴をギュッと締めましょう。
信号待ちでも歩きながらでも、いつでもどこでもできるワークです - プチ断食もオススメです。
まずは12時間断食程度から始めるのがオススメです。
断食は最強のデトックスとなります。 - 12時間断食に余裕がある場合は、15~18時間の空腹を目標にしましょう。
腸の状態を良くしていくことが生理痛改善のカギとなります。
ありきたりなことですが、特に下腹部を良く温めることから始めてみましょう。
やるからには、やったりやらなかったりではなく、徹底することです。
生理痛改善に、もっとも大切なこと
砂糖が生理痛を酷くしているケースが多いです。
体内で起こる糖化現象が生理痛の症状を強固なものにしている可能性が高いです。
ほとんどの方は、「そんなに食べてない」とおっしゃいますが、糖化は過去からに蓄積であり、一度糖化が進むとなかなか抜けるものではありません。
まずは、砂糖の多いものを控える、減らすところから意識してみることをお薦めします。
正直言ってしまえば、「減らす」では効果はかなり薄いとお考え下さい。
「止める」くらいの気持ちがないと、厳しいかと思います。
「糖化」についてはコラムを書いております。
以下2つを参考にしてみて下さい。
【コロナ発熱後、関節痛が改善する理由】
【再びの「糖化」論:あらゆる関節疾患は「内臓疲労」と考えるべし。】
生理痛の悩みにも通ずる記事となっておりますので、是非ご一読頂ければ幸いです。
精神面と生理の関係
フランスの生理学者アレキシス・カレルの言葉が肉体と精神の関係を示しております。
肉体全体は、心理的・精神的エネルギーの総和を意味するようである。思想は内分泌腺の娘であり、脳髄の娘でもある。人間は考え愛し苦しみ崇拝し祈るために、その頭と同時にその器官全体、つまり肉体のすべてを使っている。
「思想は内分泌腺の娘」である。
内分泌腺が思想を生み出すということです。
内分泌腺というのは、そういう臓器なのだと理解する必要があります。
もしイライラしているのであれば、それは内分泌腺が生み出している感情かもしれません。
内分泌腺の状態が悪い方へ向かっていると考えれば良いでしょう。
イライラが続けば、副腎という臓器に負担が掛かります。
交感神経の過剰(ピリピリモード)こそが、9割以上の病を生み出しております。
近年2人に1人が癌になると言われていますが、癌も交感神経の過剰から起こると言われている代表的な病です。
PMSや生理痛のような内分泌腺と直結している問題は、精神状態に影響を与えることは皆さんも感じているハズです。
また筋や腱部、靱帯などは酸欠の影響を受けやすい部位であることも最新の医学研究としてあります。
腱鞘炎は、腱の酸欠で起こるということです。
腰痛研究の最先端は、「腰痛予防は機嫌よく過ごしましょう」です。
イライラが腰痛を起こすということです。
これは嘘でも何でもなく、認知行動療法として知られていることで、最先端の研究なのです。
痛みは酸欠が引き起こす。
最も、酸素が必要な臓器は脳です。
脳の栄養は酸素と糖分です。
現代において糖分不足は考えにくいですが、酸欠については「1億2千万人総酸欠」とも言えるのです。
高山病の症状を考えてみると解りやすいです。
頭痛、吐気、嘔吐、倦怠感、めまい、頻脈など、様々な症状を生み出しやすくなります。
たとえば、頭痛は脳が悪いわけではありません。
血管や髄膜の収縮による痛みです。
では、脳が悪いとどこが痛むのか?
「身体のどこかしらが痛む」のです。
その最も人気部位が「腰」ということです。
幻肢痛というものを聞いたことがあるかもしれません。
失ったはずの腕や脚が痛い、というものです。
無いはずの脚が痛いのですが、これは「脳が感じている痛み」なのです。
脳には失う前の脚の記憶が残っているからです。
「身体のどこかしらが痛む」のですから、腱が痛んでも不思議ではありません。
イライラは酸欠を起こします。
現代はイライラに塗れていますよね。
思想は内分泌腺の娘です。
感情を内に溜め込みすぎてしまうことが、「身体のどこかしらの痛み」となっている可能性があるのです。
女性にとってその影響を受けるのが、感情の影響をダイレクトに受けやすい生殖器系であっても、何も不思議なことではないのです。
そんなことを頭の片隅に入れて置くだけでも、ふとイライラスイッチを踏みそうな時、深呼吸をするだけの余裕を持てるかもしれません。
酸欠の解消の鍵は頸椎にあり。
どんなに骨盤の内圧を整えても、頸椎(首)が楽でないと、身体が楽になることはありません。
脳を支えているのが首だからです。
生理痛も同様で、頸椎を如何に綺麗に治めるかが大切です。
施術の最後に必ず頸椎を整えます。
上部胸椎、上位肋骨の可動が少なく、肩で呼吸をしている方も今はとても多いです。
酸欠の特徴です。
当院は骨盤まわりだけでなく、全身の整体施術でフォローしていきます。
また酸欠症状があり、普段から疲れが抜けない方は寝ている時に噛み締めがあるかもしれません。
近年マスク生活によって、頸部前面から鎖骨、上位肋骨の固着がとても多く見受けられます。
- 疲れが酷い
- 寝起きから身体が怠い
そんな方はオプション施術の顎関節ケア【+1,650円(税込)】の追加がお薦めです。
少しでも早く辛い生理痛が緩和されるよう、整えて参ります。