首・肩が「こんもり」しているのは何故?
首と背中の移行部や、肩の周囲がこんもりと盛り上がっている場合、「糖化」を疑います。
余分な糖質が過剰な状態とご理解下さい。
「首肩こんもりタイプ」は、肩こりで悩まれているケースがとても多いのですが、糖化により肩こりを悪化させている可能性が高いのです。
筋肉や靱帯などのコラーゲン線維(タンパク質)に糖がこびりついている状態を、「糖化」と言います。
筋肉の焦げつき、関節の焦げつきとご理解下さい。
関節を支える組織が焦げ付いているのですから、シンプルに機能低下が落ちることは想像できると思います。
肩こりの原因となる食生活
糖化は読んで字の如く、「糖質の摂り過ぎ」が大きな要因となります。
- 急激に体脂肪が増えてしまった方
- 週3回以上、お菓子を食べる方
- パンが大好きな方
- コンビニ弁当が多い方
- カップ麺を週1回は食べる
- 朝は必ずパンを食べる方
- 朝のヨーグルトなども含め、砂糖をたくさん摂っている方
- 腸に良いからと、砂糖の多い整腸ドリンクを飲んでいる方
- 週1回はラーメンを食べる方
- 1日3食、炭水化物ばかりの方
- ビール、日本酒を毎晩飲む方
- 寝る前に食べることが多い方
- から揚げを週1回以上は食べている
- クッキーなどの焼き菓子を週2~3回は食べている
などなど。
上記、3個以上当てはまる方は、まず糖化が進んでいる、もしくは加速している最中と考えて間違いないです。
口頭で上記の一部を伝えても、大抵は、「私はそんなに食べてない」と反論されてしまいますが…(笑)
「私は痩せているから違う」という方もいらっしゃるのですが、糖化と体型はほとんど関係ないと考えた方が良いです。
見た目が痩せていても、年に何度も身体を痛めて(ぎっくり腰や寝違えなど強烈に痛めて)来院される方は、筋・関節組織の糖化を疑います。
ある常連さんは、「糖化で痛んでいる可能性が高いよ」とお伝えしたところ、すぐに糖化度計測しに行きました。
「先生!!ビックリ!!本当にE判定(一番悪い)でした!!」
とてもスマートな方ですが、糖化がかなり進んでいたのです。
「痩せている」=「糖化していない」ということではありませんので、ご注意下さい。
この4年間のリモート生活で、体重が増加し身体が怠い、よく首や腰を痛める、生理痛が酷くなった、手指の関節が変形してきたなど、身体に変化を感じている方は、糖質を摂り過ぎていないかを疑ってみることです。
疲労の原因とは?
糖質が食生活の中心になると何がいけないのでしょうか?
「血糖値の乱高下が起こること」です。
血糖値の乱高下が、疲労の原因となります。
「朝食べないと力が出ない」とおっしゃる方も多いのですが、すでに糖尿体質となっていることを自覚しなければいけません。
健康診断で、数値上「正常」だったとしてもです。
あらゆる病や痛みには、必ず「未病」の段階があります。
肩こりや慢性的な腰痛のそのほとんどは、もっと大きな問題の前兆だったりもします。
そのサインに気づくことが大切なのです。
まず、これだけ止めてみる
毎日、食パンや菓子パン、砂糖の入ったヨーグルトなどを摂っていませんか?
中には、身体に良いものだと思い込んで摂っているものが問題となっているケースもあります。
たとえば、腸内を良くするための栄養ドリンクや、ヨーグルトなど。
その多くは、整腸効果よりも砂糖による弊害の方が強く出ることも考えられるのです。
ただ、今までの生活習慣を突然180度変えるのはツライと感じる方もいると思います。
身体が高血糖状態に慣れていると、たったの12時間の空腹ですらツラく感じるものです。
「朝食べないと力が出ない」とおっしゃる方は、高血糖状態に身体が慣れ過ぎているので、まずは以下のことから取り組んでみると良いでしょう。
- 朝の食パンやヨーグルトなどを、小さじ1~2杯のマヌカハニーにする
糖質を摂るにしても質の高いものに変えるだけでも効果的です。※個人的にはハニージャパンから出ているものがおススメです - または、小さじ1~2杯のオリーブオイルを摂ってみるのもおススメです。※私はオリーブオイルが好きなので夜お腹が空いた際は小さじ2杯ほど飲むことがあります。やはり質の高いものをお選び下さい
空腹感は、血糖値が下がった時に感じます。
お酒を飲んだ翌日や、締めのラーメンを食べた翌朝はお腹が空きませんか?
消化し切れていないモノが胃に残っているので気持ち悪いのですが、お腹は空いているという状態です。
お酒や〆のラーメンは血糖値が一気に跳ね上がったものが、インスリンによって血糖値が一気に下がるから感じるのです。
脂質やタンパク質では、血糖値が一気に跳ね上がることはありません。
糖質だけが、血糖値を一気に跳ね上げます。
この血糖値の「跳ね上がり」と「爆下がり」を止めれば、身体の疲れは相当減ります。
肩こりは病である。
疲労感の抜けない生活をしているから、肩こりを感じるのです。
慣れ過ぎていて、「肩こりくらい」と思うのかもしれませんが、肩こりは立派な病態だと私は捉えております。
凝るのが、異常です。
凝らないことが、ふつうです。
「ふつうは凝らないのだ」と、脳内の書き換えが必要です。
糖は脳の栄養とばかりに、糖質を摂りまくるのは却って身体を壊していきます。
一口サイズのチョコレートや飴玉を舐めている人は、その都度血糖値の乱高下が起こりますから、疲れが抜けにくい状態になります。
砂糖の塊を舐めているようなものですから、糖化のドツボなのです。
脂質やタンパク質を中心にしても糖不足になることはありません。
必要に応じ、身体の中で糖に変換されるからです。
糖を減らそうとしても、最初の内は欲してしまうものです。
グルテンや砂糖は、言ってしまえば麻薬のように中毒性が高いからです。
上に記載しましたが、夜どうしてもお腹が空いた際は、良質なオリーブオイルを小さじ2杯くらい飲みます(性質上、本当は亜麻仁油が良いと言いますよね。私はいつもオリーブオイルですが)。
脂質は血糖値の乱高下は起こりません。
私がオリーブオイル好きであるだけの話ですが、夜にお菓子や麺類を食べるよりよっぽど良いかと思います。
実際、良質な脂質が不足すると、身体は炎症体質となります。
自転車もアブラが切れると、「ギーコギーコ」言いますよね。
あれと同じことが、関節でも起こるのです。
良質な脂質を補給していくことが、生理痛や、関節炎の緩和に役立ちます。
あまり知られていないように感じております。
関節痛は、内臓疲労のサイン
肩こりのみならず、痛みの激しい五十肩やギックリ腰も糖化が大きく関与しております。
筋肉や靱帯を構成するコラーゲン線維の状態が悪いわけですから、あらゆる関節を痛める可能性があります。
しかし、ほとんどの方は、「食」が関節を痛めているとは考えも及びません。
我々の身体は食べたものでできていますから、当然のことなのです。
関節の痛みは、「内臓疲労の結果」とも言えます。
関節痛は、関節自体の整復に加え、消化器疲労を抜いていく生活をすると、スムーズに緩解していきます。
五十肩のような関節組織の修復に時間がかかるものもありますが、正直なところ、肩自体のエクササイズをするよりも食を見直した方が圧倒的に改善は早まります。
また、肩を動かすよりも、「良く歩く」ことの方が、肩の回復には重要です。
歩くことが肩関節の間接的な運動となります。
また、余剰エネルギー(糖質)の燃焼になるからです。
特に「1日3食食べないと健康上良くない」と信じてきた方は、一度立ち止まり、食を見直すべきです。
現代の生活において、3食自体が食べ過ぎと言い切れます。
そもそも、1日3食を喧伝してきた最初は、エジソンが開発したトースターを売るためという説もありますよね。
その真義は解りませんが、現代の販売戦略であるCMを観ていれば十分頷ける話ではありますよね。
「ここに美味しくパンを焼けるトースターがありますよ!!これを使って朝から美味しくパンを食べましょう!!それがあなたの生活を豊かにします!!」
そんな感じでしょうか。
企業側からすれば、どうすればメイン商品(トースター)が売れるかを考えるのは当然のことですから。
これからの医療との関わり方
今や医療は巨大ビジネスです。
政治と医療の結び付きは、すでに腐臭を放っております。
国は我々国民の健康のことなど、1ミリたりとも心配しておりません。
心配して、「健康診断に行きましょう!!」と言っているわけではないのです。
まず、そのことを自覚しないと。
- なぜ、そんなにがん検診を煽るのでしょうか?
- なぜ、そんなに「注射」が必要だと煽るのでしょうか?
- そもそも、生れて来たばかりの赤ちゃんに、国が推奨するように、「30回以上の予防接種」が必要なのでしょうか?
「朝食を摂らないと身体に悪い」ということにすれば、それに必要な商品が売れるわけです。
現代の高血圧、高血糖、高脂血症、高尿酸血症など、「高」の付く病気はすべて「食べ過ぎ病」です。
つまり、食事量を減らせば全て治る病気です。
ものすごくシンプルです。
中でも、食の圧倒的中心である炭水化物(糖質)を少しでも意識して減らしていけば、それだけで体調は良くなります。
ただただ、食べ過ぎを止めれば治るのです。
癌も血液の汚れから起こるわけです。
血液を汚す行為のNO.1が、「過食」です。
食べ物は生きるためのエネルギー源ではありますが、同時に異物でもあるわけです。
過食を止めれば、現代の病のほとんどが治る理由です。
必要なのは薬ではありません。
生活を見直し、過食を改めることのみと言っても過言ではないのです。
例えば、糖尿病も栄養過剰病です。
本来は食べ過ぎを止めれば、それで終わりです。
それなのに病院では、「しっかり栄養を摂って」と指導されますよね。
これっておかしくないですか?
薬で血糖値を下げても、今まで通りの食生活だから悪化するのです。
昔の人は、「足るを知れ」と言いました。
その言葉を思い出す必要があります。
慢性疾患のほとんどは、栄養過剰病なのだと解かれば、対策は簡単なのです。
肩こりも腰痛も頭痛も、すべてが大病しないための身体からのサインです。
「今の生活のまま行くと、この先無理があるよ」というお知らせです。
整体の活かし方
薬は活用するものです。
頼り切るものではありません。
何年も薬を飲み続けている場合、医原病を考えなければなりません。
薬が病を引き起こしているケースは多々あります。
その代表例に頭痛があります。
頭痛薬が頭痛を引き起こしている可能性もあるわけです。
整体も活用するものです。
整体は、身体を見直すための機会となります。
先日も「腰が痛い」と来院された40代男性の腸を触診すると、左側だけパッツンパッツンに膨張しておりました。
当然、押すと痛いわけですが、これは便が出切ってしまえばすぐに治まる腰痛です。
そのツマリ切った腸の圧力を逃がすだけで、その場で大幅軽減して帰られました。
整体だけで楽にすることは、確かにできます。
でも生活そのものを見直さなければ、その腰痛もまた繰り返されることでしょう。
その方もおっしゃっておりました。
「内臓疲労が腰痛の原因になるなんて知らなかったです」と。
整体を受けると自覚のない痛みが、身体の至るところに見つかります。
歪みのサインとして扱います。
関節の動きがより円滑になれば、内臓機能も上がります。
内臓も、内臓同士関節をなしているようなものだからです。
胸郭が動けば、横隔膜が動く。
横隔膜が動けば、心臓が動き、胃が動き、肝臓が動き、腸が動く。
内臓が動けば、血液も動く(巡る)のです。
血液が動けば肩こりは??
- 肩こりはあって当然のもの
- 肩こりは仕方がない
本当か??
この偏った考え方を捨てませんか?
今日からできる糖化対策
下記、できるものを取り入れてみましょう。
また、「止める」が難しくても、量や頻度を「減らす」ことはできるハズです。
できることから、始めることで体調が良くなります。
- まず、食べ過ぎであることを自覚する
- まず、動かな過ぎであることを自覚する
- 食後は10分歩く
- 階段を使う
- 筋トレする スクワット 腕立て等
- 大盛をふつう盛にする
- スナック菓子を止める
- 朝の食パンを止める
- 菓子パンを止める
- コンビニ菓子を止める
- 飴玉を止める
- 間食を止める
- ケーキやお菓子類を食後にくっ付ける
- 1日3食を2食にする
- 1日2食を1.5食にする
- 月に1度、24時間以上の断食をする
- 夕食後、次の食事まで15時間の間隔を持つ
- 夕食後、次の食事まで18時間の間隔を持つ
- ビールをハイボールにする
- 良質なオイルを摂る(オリーブオイル、亜麻仁油など)
- 食後の果物を止める(果物は食前に)
- 会社帰りに一駅歩いてみる
- から揚げ、ポテトなど揚げ物(糖化した食べ物)を控える
などなど。
体調不良、身体の痛みは、食を中心に見直しましょう。