薬を飲んでいる方が断食で注意すべきポイント|安全なファスティングの始め方

断食は、薬を飲んでいる方はご注意下さい

断食(ファスティング)は、消化器官を休めたり、代謝をリセットしたり、身体の自然な解毒機能を高める方法として注目されています。
私自身も、定期的に1~2日程度のプチ断食を行なうことが体調管理の一環となっております。

デトックスに最有効な断食ですが、日常的に薬を服用している方は、断食に取り組む際に特別な注意が必要です。

理由は、薬の代謝(解毒)に必要なビタミンやミネラルが断食中は不足しやすいからです。
結果として、薬の代謝・解毒がうまく進まず、却って体調を崩すリスクが高まります。


薬の本質

まず、「薬は毒である」という大前提があります。

そもそも、西洋薬は石油から作られている合成化合物です。
ある意味、「石油を飲んでいる」わけですから、身体にとって良いわけがないということです。

また西洋薬自体が、そもそも、「治る」ように作られていないという現実があります。
病気を治すのではなく、病気特有の「症状を抑える」ことにのみ特化しているのが薬です。

症状というものの本質は、「身体が本来持つ、治そうとする治癒力により発せられるもの」です。

つまり、症状を抑えるということは、治癒力を抑えていると同義なのです。

まずその大前提を押さえておくことが重要です。

「使ってはいけない」ということではございません。
「使い方を間違うと大変ですよ」ということです。
その大前提のもと、急性期のどうしようもない痛み、不快症状を伴う際は、一時的に活用すればよいのです。

長期的に飲み続けるものではないということを押さえておきましょう。


薬の代謝と栄養素の消耗

少々専門的な話になります。

薬は身体にとって「異物(キセノバイオティクス)」であり、そのままでは体外に排泄できません。
肝臓で「第Ⅰ相反応」と「第Ⅱ相反応」という二段階の代謝を経て、はじめて水に溶ける形となり、尿や胆汁から排泄されます。

  • 第Ⅰ相反応(酸化・還元・加水分解)
     → チトクロムP450酵素が働き、薬を化学的に変化させる段階。

  • 第Ⅱ相反応(抱合反応)
     → グルタチオン、硫酸、グルクロン酸などと結合し、水溶性にして排泄する段階。

この過程では、ビタミンB群、マグネシウム、鉄、グルタチオンの材料となるアミノ酸(システイン・グリシン・グルタミン酸)などが大量に使われます。

断食中に栄養が入ってこない状態で薬を飲み続けると、これらの栄養素が枯渇し、代謝のバランスが崩れやすくなります。


薬そのものより危険な「代謝中間産物」

もうひとつ大切なポイントは、薬の代謝の途中で「薬そのものよりも毒性の強い中間産物が生じることがある」という事実です。

代表的な例が アセトアミノフェン(カロナールなどに含まれる解熱鎮痛薬) です。
この薬は肝臓で代謝される過程で、NAPQI(ナッピキューアイ) という非常に強い毒性を持つ物質を一時的に生み出します。

通常であれば、体内の「グルタチオン」がこのNAPQIを速やかに中和してくれるため問題はありません。
しかし断食によって栄養素やグルタチオンが不足していると、この毒性物質を処理しきれず、肝臓に強いダメージを与えてしまうリスクが高まるのです。

つまり、薬を飲みながらの断食は「解毒どころか、逆に毒性物質が体内に残る」可能性があるのです。


薬を飲んでいる方におすすめの断食法

では薬を飲んでいる方は断食をしてはいけないのでしょうか?
そうではありません。

安全に始めるためのポイントは、いきなり長期間の断食を行わないことです。

私がおすすめしているのは、12〜18時間の超プチ断食です。

  • 例:夜7時に夕食を済ませたら、翌朝7時〜お昼1時まで食べない。
    これだけでも消化器官を休め、血糖のリズムを整える効果が期待できます。

薬を飲んでいる方でも、この範囲なら大きな栄養不足を起こさずに取り入れやすいのです。

私の場合は、始めたころは、朝に生姜紅茶を飲んでおりました。
これは石原結實先生の本を読んで実践しておりました。
当初は、生姜紅茶に黒糖をひとつ入れて飲んでおりました。

このようにちょっとした工夫で、空腹感もつらくなく、また身体に無理のかからない超プチ断食が可能になります。


将来的には「減薬」を視野に

断食を生活に取り入れていくことで、体調や代謝が整い、結果的に薬の量を減らせる可能性もあります。
もちろん、これは必ず主治医と相談のうえで進めるべきことですが、患者さんご自身が「身体を立て直す力」を育てていくことがとても大切です。

本来、血圧やコレステロール値などは平均値に合わせればよいというものではございません。
特に日本は基準値設定が厳しく、健康診断に行けば、多くの方が血圧やコレステロール値に引っかかるものです。
特に症状が強く出ていないのに、一度飲みだすと一生飲み続けることになる方も多いように感じます。

そのこと自体が、不調に繋がっているように感じることが多々あるのです。

情報過多の時代は何が正しいか間違いかが解りにくい反面、情報を取ろうと思えば、いくらでも取ることができます。

一番大切なことは、お医者さんの言う通りに必ずしもするのではなく、自分で調べることです。
また、お医者さんに、「この薬をどうすれば止められますか?」と質問することも大切です。
中には質問すると嫌な顔をされるケースも聞きますが、その場合はやはりセカンドオピニオンも考えるとよいと、私は思います。

あなたの身体は、あなたの身体だからです。

自分で調べ、勉強し、納得した上で、必要に応じて薬に頼る時は頼る。

はっきり言って、「飲んでいれば安心」は幻想です。

自分の身は自分で守る。

そんな当たり前のことを今一度意識して生活することを、私はお勧めしております。


まとめ

  • 薬は肝臓で代謝される際に、ビタミン・ミネラルを大量に消耗します。

  • 断食中は栄養が入らないため、代謝が滞り、薬の副作用リスクが高まります。

  • 薬そのものよりも毒性の強い「代謝中間産物」が処理できず、体に悪影響を及ぼすことがあります。

  • 薬を飲んでいる方は、まずは 12〜18時間の超プチ断食 から始めるのがおすすめです。

  • 将来的には減薬も視野に入れながら、体調改善を目指しましょう。

断食は強力なセルフケアの手段ですが、薬を服用している方は慎重に。
自分の体の声を聞きながら、無理のない形で取り入れていきましょう。


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