水分の摂りすぎがめまいを招く?
◆めまいと「水毒」の関係
めまいは「水毒(すいどく)」と呼ばれる、体内の余分な水分が滞った状態と深く関わります。
特に耳の奥(内耳)はリンパ液で満たされているため、水の流れが悪くなるとめまいや耳鳴りにつながりやすいのです。
「最近めまいがする」「頭が重い」——そんな方の背景には、実は「水分の摂りすぎ」が隠れていることがあります。
◆「1日2ℓ飲みましょう」の落とし穴
夏になると「熱中症予防のために水をたくさん飲みましょう」とよく言われます。
もちろん、炎天下で汗を大量にかく人にとっては大切です。
しかし、涼しい室内で過ごすことが多い方や、運動量の少ない方まで「ノルマのように2ℓ」飲んでしまうと、身体に余分な水が溜まりやすくなります。
その結果、むくみ・だるさ・めまいといった「水毒症状」が出やすくなるのです。
植物に水を与えすぎると根腐れを起こし元気がなくなりますよね?
その状態が水毒なのです。
◆脳には「水分センサー」がある
実は私たちの体には、血液の濃さ(浸透圧)を常に監視しているセンサーが備わっています。
場所は脳の視床下部です。
ここにある「浸透圧受容器」が血液の濃さを感知し、
「喉が渇いた!」というサインを大脳に送る
腎臓に「水をためておけ」と指令を出す(抗利尿ホルモンADHを分泌)
といった働きをします。
つまり、「喉が渇いたら飲む」で十分なのです。
無理に1日2ℓを目指す必要はないのです。
◆水分の摂りすぎと耳鳴り・めまい
「低ナトリウム血症」まで至らなくても、水を小まめに飲みすぎれば、耳鳴りやめまいが出やすくなります。
電解質バランスが微妙に崩れる
内耳のリンパ液の循環に負担がかかる
腎臓や自律神経に余計なストレスがかかる
といった理由で、身体は水毒状態になりやすいのです。
◆糖分入り飲料・塩飴の落とし穴
もうひとつ注意したいのがスポーツドリンクや塩飴です。
実は500mlのペットボトルに角砂糖6〜7個分(20〜30g)の糖分が含まれています。
運動で大量に汗をかいた時なら意味がありますが、室内で過ごしているのに飲むことが習慣になると、「水分+糖分の摂りすぎ」となり、逆に疲労感を強めます。
特に塩飴は「塩分補給」とうたっていますが、実際には糖分が主役です。
糖分による血糖スパイクで疲労感が増し、かえって暑さに弱くなり、熱中症リスクを高めることすらあるのです。
◆なぜ糖を摂りすぎると疲れるのか?
血糖値スパイク
血糖の乱高下でエネルギー切れ状態が生じ、疲労感が強まる。栄養素の消耗
糖代謝に必要なビタミンB群やマグネシウムを浪費し、エネルギー産生が低下。酸化ストレス
過剰な糖代謝が活性酸素を増やし、細胞疲労や炎症のリスクを高める。
◆糖尿病でなくても起こる水分バランスの乱れ
「糖尿病ではないから大丈夫」と思われる方も多いですが、そうとは限りません。
健康な人でも甘い飲み物を続けて摂れば、一時的に血糖値が大きく上がります。
血糖値が一定以上に上がると、腎臓は余分な糖を尿に排泄する(浸透圧利尿)
その際に水も一緒に排泄される
結果として「多尿・口渇・隠れ脱水」状態になる
これは糖尿病に限らず、健常者でも起こり得る反応です。
つまり「糖尿病でなくても、高血糖が続けば体は水を溜めるどころか、逆に出してしまう」――この仕組みを知っておくことはとても重要です。
◆まとめ
- 汗をかいた分だけ補う、これが水分補給の基本。
喉の渇きは脳の“水分センサー”からの大切なサイン。
甘い飲料や塩飴は「水分補給」ではなく「糖補給」。かえって疲れやすく、熱中症リスクを高めることも。
糖尿病でなくても、高血糖が続けば体は“水を失う方向”に働き、脱水・めまいの原因になる。
「めまい」「耳鳴り」「頭の重さ」「むくみ」などでお困りの方は、水分や糖の摂り方を見直すことが大きな改善の第一歩になります。
◆当院YouTube関連動画
【間違いだらけの熱中症対策】夏のめまい・耳鳴り・頭痛で気を付けるべきこと
https://youtu.be/tJy8Qts3Eig
※サムネイルから動画に飛びます。音が出ますのでご注意下さい
<動画説明欄より抜粋>
日本人の9割の人は熱中症対策を誤解しております。
水の飲み過ぎで身体が根腐れ状態になっているのです。これを水毒と言います。
めまいや耳鳴り、頭痛は水毒症状の代表的なものです。
またスポーツドリンクを飲む方も注意です。
「私は薄めて飲んでいるから大丈夫です」とおっしゃる方もいますが、結局、砂糖を摂る量は変わりません。
激しい運動をして消耗時にはとても有効ですが、デスクワークが中心で、室内を歩いているくらいの運動量ならば、糖の摂り過ぎによる弊害の方が圧倒的に高くなります。
血糖値の乱高下で身体が疲弊します。
身体が疲弊しているから、簡単に熱中症になるのです。
室内で仕事をしている人は、意識して水を飲む必要はありません。
「飲みたいな」と感じた時に飲めば問題にはなりませんので、ご安心下さい。
いつもご視聴頂き、ありがとうございます。

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