症状別セルフケア法
各種エクササイズを実行するにあたり守って頂きたい注意事項があります。
急性症状による痛みが強い状態では、以下のエクササイズは適応しません。
強い痛みがある場合は、まずはアイシングが基本です。
氷水で患部を冷やすことが大切だと考えております。
慢性期の症状の緩和や回復の促進、急性症状改善後の再発予防を目的としています。
力任せにやれば良いというものではありません。
心地良く感じるものを“無理せずに”出来ればと思います。
今やっても良いのか判断に迷う場合は、一度専門の治療家の方にご相談下さい。
より個人に適応するセルフケア法の提案もあるかと思います。
男性に多い“丸腰タイプ”の腰痛対策法①
-典型的な腰痛持ちの姿勢について-
●腰痛、肩こりをお持ちの方は、腰に負担の大きくかかる姿勢を、長時間持続していることが多いです。
●耳の位置が肩よりも前に出続ける姿勢が長期的に続くと腰に負担になることがあります。
●頭の重さを支える為に、首の後ろの筋肉に負荷が掛かりますので、腰のみならず、首肩の筋にも疲れが蓄積していきます。
-理想と言われる姿勢の実際-
●耳の位置と肩の位置が一直線上にある状態が一般的に良い姿勢と言われています。
この状態は良しとされがちですが、必ずしもそうではありません。
無理にこのような姿勢をし続けることで、逆に体に歪みが生じます。
●問題は長時間、同じ姿勢でいることです。
その時一番らくに感じる姿勢でいてもらって大丈夫です。
脚を組んでもOKです。
基本的には、らくで、良いのです。
-対策エクササイズⅠ-
①先ずまっすぐに立ちます。
②肩幅位に足を開き腰に手を当てます。
③そしてお腹を出すように腰を反らせましょう。
●1秒から2秒に1回のペースで良いでしょう。それを5~10回行いましょう。
●顔は前を向いたまま、膝を曲げないでお腹を前に出すように繰り返し行ないましょう。
●痛くて出来ない人は調整が必要です。
男性に多い“丸腰タイプ”の腰痛対策法②
-対策エクササイズⅡ-
自宅でテレビでも見ながら気軽にやってみて下さい。
①肘を直角になるように曲げて、1~2分キープし続けます。
②注意点としては、首をすくめた状態にならないように。
人は丸まった状態で過ごすことが多いです。それ自体は普通のことです。
たまに、このような反らせる逆の動きも生活に入れてあげるだけでも、腰痛の予防、軽減につながります。
-対策エクササイズⅢ-
①うつ伏せで肩のあたりに両手をつきます。
②手の力を使って上体を起こしていきます。
③起こせるところまで起こしたら、また初めの状態に戻します。
④繰り返し、同じように起こしていきます。
●10回位を目安に繰り返します。
●写真のように腕を伸ばしても骨盤が浮いていないのがわかりますか。
●腰椎の前弯があまりない方は、きっとここまで腕を伸ばすと骨盤がベッド(床)から離れて浮いてきてしまいます。
できる範囲内で行います。
●日常の中に少しだけ反らせるエクササイズも取り入れてみて下さい。
特徴
これらの【丸腰タイプの腰痛対策法】エクササイズは、腰の前弯が少なくなっているタイプの方に、特に効果的なものです。
腰の反れなくなった状態の改善や予防に最適です。
これだけで腰の疲労感、慢性的な症状が緩和されていくケースは臨床上多いです。
無理は禁物です。うまく出来ない方、痛みが出る方は体の調整をしてから、適切な指示のもと行いましょう。
丸腰タイプは最もギックリ腰や椎間板ヘルニアを起こしやすいタイプです。
急性の痛みがひいた後もダラダラと常に重たい状態が続く(慢性腰痛へと移行)傾向にあります。
心地の良い範囲で予防・改善エクササイズを取り入れてみましょう。