肩こりをひも解く鍵Ⅱ~呼吸運動と首・肩こりについて~

肩こりをひも解く鍵Ⅱ~呼吸運動と首・肩こりについて~

結論から先に言ってしまうと、肩こりの方の90%は日常的に呼吸が浅くなっています。
ご自身で、『私呼吸が浅いなぁ…』なんて感じれる方は少ないかもしれません。
注意を払わないとなかなか気が付かないものです。
しかし首や肩こり症状を伴う方の中には、
『呼吸が苦しくなることがある』、『深呼吸をしようとしても上手く入ってこない』
なんて方がホントに多くいらっしゃいます。
ここでもう少し深く、呼吸について考えてみようと思います。

『胸式呼吸』と『腹式呼吸』について

まず、呼吸には大きく2種類の呼吸法があります。
誰もが知っている『胸式呼吸』と『腹式呼吸』です。(ここでは逆腹式呼吸は置いておきます。。。)

大きく息を吸ってもらうと女性の肩こりで悩むほとんどの方は、肩を大きく引き上げて息を吸います。
肩をすくめるような感じです。
吐いてもらうとうなだれる様に上がり切った肩が下がります。
これを『胸式呼吸』というのですが、首の筋肉や肋骨の間の筋肉を収縮させて行う呼吸法なので当然首や肩に負担が掛かってきます。
1日約2万回以上は行なわれる呼吸運動。
胸式呼吸を行なう場合、呼吸毎に僅かながら肩の上げ下げが行われるのですから当然首・肩周りの筋肉は緊張を起こしてきます。このタイプの呼吸をする方は息を吸うと胸が膨らみ吐くと胸が凹みます。
肩こり症状をお持ちの方のほとんどがこの胸式呼吸をしていて呼吸が浅くなってしまっています。
そして胸式呼吸は体を緊張させる交感神経の働きを優位にしますので余計に体には力が入ってくるのです。

胸式呼吸が必ずしも悪者というわけではありません。
やる気が出ない時や、どうしても気合いを入れて集中したい時は呼吸を敢えて早める事で体は緊張しテキパキとした行動が出来ます。
しかし、日常的に心身共に疲労し、ストレスからくる自律神経失調が多い現代においては、
私は向いていないと思います。
(近年急増している“うつ症状”も、元を辿れば頑張り過ぎによる慢性的な体の緊張状態が原因となっている事が多いのです。体がオーバーヒート状態なのですから休息が必要で、癒える時間が必要だからうつ的な症状を発症するのです。)
今、体にとって本当に必要なのは、リラックスさせる『腹式呼吸』の方なのです。

『腹式呼吸』と横隔膜

その腹式呼吸は、横隔膜を収縮させて行う呼吸法です。
簡単には、息を吸うとお腹が膨らみ、息を吐くとお腹が凹みます。
ここでは上記の様な、肩の上下運動は起こりません。
体の緊張を解きたい時にはこの腹式呼吸が効果的です。
腹式呼吸は胸式呼吸とは逆に、体を緊張させる交感神経の働きを抑制し、副交感神経の働きを助けます。
リラックスする機会の少ない現代において、意識的に呼吸を深く、腹式呼吸を行う事はとても大切な事と言えます。

また、横隔膜は全身に“気”を送るポンプ作用を行なうポイントと言われています。
“気”と言うと何か神がかった感じがするかもしれませんが、気の流れ=自律神経の流れという考え方もありますしこの辺りはとても面白いポイントの様に感じています。
横隔膜がきちんと働き、収縮と弛緩を繰り返す事でその直ぐ下におさまっている腹腔内臓器のマッサージ効果にも繋がります。横隔膜のポンプ作用が弱まり、循環が低下しお腹に硬さが出てくる事で肩こりにも影響を与えます。
特に、左の肩こりが辛い方は胃のレベル(お腹の若干左側)に硬さや圧痛がでやすく、また右の肩こりが辛い方は肝臓や胆嚢レベル(お腹の右側)に硬さや圧痛が出ている事が多々ありますのでお腹の硬さもチェックポイントとして挙げられます。

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