再びの「糖化」論:あらゆる関節疾患は「内臓疲労」と考えるべし。

症状を何度もぶり返す方の体内で起きていること

繰り返し同じ場所を痛める場合に考えねばならないことが、「関節の糖化」です。
五十肩であれ、股関節痛であれ、膝痛であれ、急性腰痛であれ、一旦治っても定期的に繰り返し同じ部位を痛めるのは、体内が炎症傾向にあるからです。

 

解かりやすく言えば、体内に老廃物が多い残っている状況です。

 

中医学では、「血液の汚れ(瘀血:おけつ)」とも言えるでしょう。
私はそのように考えております。

 

繰り返し強烈な痛みに襲われる方々に共通している点が、臍から下のいわゆる「丹田」と呼ばれる部分が異常に緊張して固い点が挙げられます(下腹部あたりですね)。

日々の診療の経験から、例外がないように私は見ております。

 

つまり、「消化器系に疲労がある」ということです。

 

中でも、大腸レベルには顕著に出ます。
筋骨格レベルでは、骨盤の中にある腸骨筋という筋肉部分を触ると、強烈な圧痛があります。
肩の痛みにしろ、膝の痛みにしろ、骨盤矯正にしろ、この部分は必ず観なければならないポイントです。

 

腸が固いということは、それだけで回旋(ひねり)の動作がしづらくなります。
以前読んだスピードスケート金メダリストの清水宏保選手の著書に、「試合前は極力腸内を空の状態に近づけていく」という趣の話がありました。
腸にモノが詰まった状態だと、動きの感覚が変わってしまうのだそうです。
コンマゼロ秒を競う一流アスリート故の微細感覚もあるかと思いますが、我々極普通の生活をしている者でも、食べ過ぎれば動く気力がなくなりますよね。
ストレッチをするにしても、腸にモノが詰まっている状態では前屈をしたり、捻ろうにも可動域が狭くなるのは体感として解ると思います。

うまく身体を捻れない人の歩き方は、横揺れが大きくなっていきます。
もぐろさん(喪黒福造)の歩き方ですね。

もぐろさんの歩き方は、股関節の外転変位(つまり股を開いている状態)で固定されている状態です。
横揺れ歩きは、結構見かけます。
膝や腰を痛める典型的な変位と言えます。

 

「使い過ぎで痛い」の裏側

1日3食しっかり食べておきながら、脚を使わずに椅子の上で生活をしている方がほとんどです。
2020年、コロナ社会になってからは、より加速しましたね。
食べ過ぎに加え、社会環境が与える諸条件により、身体の各関節の可動制限が加速的に起こるのは当たり前と言えます。

 

使わぬ機能は淘汰される。
それを廃用性委縮と言います。
各関節の痛みは「使い過ぎ」ならぬ「使わな過ぎ」で脆くなった故の痛みと言えそうです。

 

よくお医者さんや整体に行くと、「使い過ぎですね」と言われることがあると思います。
でも、よくよく考えて頂きたいのですが、現代ほど身体を使わなくてよくなった時代は、過去に例がありません。
そう考えると、使い過ぎで痛いのではないということが解ります。
仮にそうだとすれば、「使い過ぎの基準が極端に低くなった故の使い過ぎ」と言えばよろしいでしょうか。
要は、ちょっとの動きでも過剰な負荷として身体が認識してしまうくらい弱っているということです。

 

便利が進み、身体の各機能が最弱化したのが現代人です。

 

「歩いた方が良いですか?」「歩かなきゃ駄目ですか?」

 

この質問も「現代特有なもの」と私は感じます。
人間とは、歩くものなのです。
歩くことすら人に聞くような時代は、冷静に考えるとかなり異常なところに来ております。
生活に歩く必要が消えました。
大変な思いをしなくてもエスカレーターやエレベーターがあり、どこへ行くにも車も電車もタクシーもある。
歩くことすら億劫に感じる時代なのです。

 

運動不足だからと、「あえて意識して歩く」のと、「生活上、当然必要だから歩く」のとでは、身体の受け取り方も当然違うのです。
この辺りはまた別の機会に書いてみようと思っておりますが、なかなか伝えるのが難しい点でもあります。
面白いYouTubeがあるので、【世界一走り続ける民~メキシコ・ララムリ~】で検索してみて下さい。
この動画の9分辺りから観て頂くと、「鍛えて得る力」と、「地で得ている力」の違いを理解できます。

 

我々は生活の中で身体を使う必要性がどんどんなくなっております。
電車では楽を求め、我先に椅子を目掛けて車内に飛び込む人も多く見受けられます。
ところが、腰が痛くなると、「座っていることが負荷になった」と言い出すのが現代人なのです。
楽を求め、その楽が苦痛に変わった途端に、「負荷がかかった」と言い出す始末です。

 

要は「我儘」なのであります。
現代ほど我儘があっさりと通用し、受け入れられる時代は過去にそうなかったハズです。
我儘でいる方が得をする時代とも言えます。
ゴネたもの勝ちみたいな社会になっているでしょう?
我儘は現代病の代表とも言えるでしょう。

 

ちなみにその代表が、「私」でもあります。
よく奥さんに、「我儘だなぁ」と言われます…m(_ _;)mきっと、我儘なのだと思います。

今度、「ストレスと我儘について」書いてみようと思います。
この二つは密接な関係にあります。
上手く書けるかわかりませんが、また今度。

 

最弱化したのは肉体の話だけではありません。
「精神も最弱化している」と考える方が正しい。
つまり「人間そのものの最弱化」です。

 

生命的には、人間とは肉体のことを言うのではなく、精神のことを言うのです。
その精神を支える「魂」こそが人間の本義ですから、今は「魂が弱っている」と考えて間違いありません。
魂の弱った人間ばかりになれば、社会もおかしな方向に進みます。
楽な方へ、得する方へ、自分さえ良ければいいという方向へ向かうのです。
自己の肉体を大切にし過ぎるあまりに、かえって肉体を弱め、精神までも弱めているのが我々現代人です。
いまの除菌社会と同様です。
気づかぬ内に時代のセントラルドグマに侵されているのが我々人間です。
まずそのことに気づかねばなりません。

 

この数年の社会を見ていて、「おかしいな」と感じる人は多いのではないでしょうか。

 

さらに世の中は加速的に便利を求めるようになっている(いや、それが正しい道だと仕向けられてもいる)。
でも本当の豊かさとは、どんどんかけ離れたものに向かっているように感じます。

 

あー、哀しき現実。

 

しまった。

 

一旦話を戻そう。

 

 

砂糖の摂取量を減らせば、あらゆる病と決別できる

体内の糖化現象というと、「太っている人」を想像する方もいらっしゃると思いますが、必ずしもそうではありません。
スマートな方の中にも大勢、「糖化現象」は起きております。

 

まず単純に、日頃どれだけ糖質を摂取しているかを考えてみて頂きたいのです。

中でも、お菓子など精製白砂糖をどれだけ摂っているか。
解りますよね?(笑)

 

または、身体に良いからと、毎朝コンビニで売っているヨーグルトを食べているかもしれません。
毎日、腸のためにと「ヤ〇〇ト」を飲んでいるかもしれません。
身体に良いと言われている反面、実際は、その砂糖の影響はどうなのでしょうか。
私は、砂糖による弊害の方が、「圧倒的に高い」ように感じます。

仕事の疲労からエナジードリンクを常用している方もいますが、あの類は「糖の塊」を飲んでいるようなものです。
加えて様々な化学薬品が添加されているでしょうから、肝臓などにも当然負担となるでしょう。

 

 

「砂糖断ち」だけで重度の生理痛が改善するなど、結構当たり前のことなのですが、あまり信じてもらえないのが現実であります。

「そこまでしなきゃいけないなら別に」と、あきらめてしまう方も多いように感じます(逆に言えば、「そこまでは困っていない」という現れでもありますが)。
結局のところ、「砂糖断ち」ができないのは、「糖化が病を作る」という事実を「信じられないから」だと理解しております。

 

まぁたしかに。
肩の痛みやギックリ腰、はたまた膝の痛みまでが、まさか「糖分の摂り過ぎ」からきているなど、信じられないのが普通の感覚なのかもしれませんね。

 

以前にも書きましたが、私の今時の花粉症状も、糖質を数日断つだけで大幅に軽減します。
これは本当に大幅です。
目に見えて違うわけです。
しかしどうして今日、またこのような記事を書いているかと言いますと…

 

昨夜糖質を摂り過ぎて鼻がツライからなのであります。
これからオンラインセミナーでしゃべらなければならないのに、顔が赤みがかっており少々肌も痛いです…トホホ(T_T)
自己を戒めるために、書いております。
【この日は雨だったのに辛かった。セミナー中は緊張感から症状がビタッと止まりましたけど(^_-)-☆】

 

腰痛、頭痛・肩こり、五十肩、膝痛は「内臓疲労のサイン」と考えよ

毎日お菓子を食べる方は、まず「糖化」が進んでいると思って間違いありません。
スナック菓子はただでさえ化学薬品漬けですから、たまの嗜好品と思って接した方が良いでしょう。

 

ちなみに、私の奥さんは過去、かなりのお菓子好きでした。
その影響もあり、私はお菓子を買うことなど結婚するまでほぼ皆無だったのですが、たまにコンビニで「チョコシュー」を買ったりするように「成長」してしまいました。
そんなお菓子リーダーの奥さんですが、丁度2年前くらいから、お菓子を買ってくることがほとんどなくなりました。
慢性鼻炎がお菓子を食べた後に酷くなることを自覚したからだと言います。
転職して仕事内容が変わり、登壇する機会が増えたこともあり、「鼻炎を軽減したい」と思ったのがきっかけだそうです。
今ではお菓子を食べた翌日は鼻炎の症状が出るようですが、私から見てもかなり症状が軽減しております。
1日中クシャミをしているような人だったので、「砂糖断ち」の威力を身近で感じております。

 

あとは揚げ物です。
唐揚げや「〇ッ〇」のポテトフライなど、私も揚げ物は大好きです。
ただ摂り過ぎればやはり「糖化」はどんどん進みます。

 

ちなみに、フライドポテトやフライドチキンで「死亡率が跳ね上がる」という研究もあります。
「フライドチキンで死亡率が13%悪化」と2019年の英医学雑誌「BMJ」に論文発表されたのは有名です。
同紙には、「ポテトフライを週2回以上食べるだけで死亡率が約2倍になる」という発表もされております。

 

子供の頃、ザラメでよくカルメ焼きを作って食べませんでしたか??

あの砂糖が茶色く焦げる現象が、糖化反応(メイラード反応と言います)です。
食材を加熱すると「終末糖化産物」と呼ばれる「AGE」が生まれます。
これが老化を促進するのです。

糖化した食べ物を食べ過ぎると、様々な病気になることが言われております。
あらゆる病気とは具体的には、ガンや心疾患、認知症などが言われております。

 

「現代病のほとんど」と思って間違いないかと思います。

 

ガンや認知症など、あらゆる病が虚血部分(つまり酸欠部分)に起こることを考えれば、筋骨格系の症状などはいとも簡単に作られてしまうことが、想像に難くないと思います。
つまり、一般的に言われているように腰痛や肩こりが血行不良(酸欠)によるものであるならば、それは「内臓への負担のお知らせ」と考えてまったくおかしくないのであります。

 

より重大な問題が起こる前の「お知らせ」が、腰痛や肩こり、ギックリ腰、頭痛、五十肩、生理痛、膝痛、股関節痛等々、とも言えるのです。

 

そういう視点で身体症状を見つめ直しますと、骨の歪みだけがあらゆる症状の原因などとはとても言えないのです。
もちろん、内臓の不調が関節症状となることは、普通のことです。
逆に、関節症状が内臓の不調にもなるということも、また普通のことなのであります。
相互に連関するのです。

 

関節症状が内臓に影響する?

 

ホント??

 

そう感じる方も多いかと思いますが、これはまったく当然のことなのです。

 

内臓というのは体内で靱帯組織などにより安定固定されているわけです。
歩くたびに、また、呼吸をするたびに常に内臓には動きが生じるわけですが、内臓も隣接する内臓同士が密接に繋がっており、「内臓同士も関節を成している」と言えるのです。
関節の動きが悪くなるということは、内臓の動きを悪くすることに等しいのであります。

 

腎臓の調子が悪くて腰痛になることは有名だと思います。
内臓からの筋骨格系への影響は想像しやすいようですが、逆も然りなのです。

その関節構造が糖化して痛みを出しているということは、確実に内臓機能にも不調が起こっております。
そう考えて間違いない。
内臓が無症状(未病段階)であったとしてもです。

 

腰痛、五十肩、しびれ等、筋骨格系の慢性疾患を早く治す方法

簡単です。

 

空腹状態でよく眠ることです。

 

これだけで、傷んでいる細胞の修復力は最大化します。
もちろん、睡眠の質も良くなっていくことでしょう。

逆を行けば、どんどん身体を病むことができます。
睡眠前に食事を摂る方は、慢性疾患が治りにくくなります。
または、あらたな疾患をも生み出しやすい状態になるでしょう。

 

何故でしょうか??

 

質問です。
筋肉と内臓(腸や肝臓など)と、どちらが生命において最重要でしょうか。

 

間違いなく内臓機能ですよね。

 

単純に考えて、筋肉には多少血液が巡らなくても、死にはしません。
しかし、肺や心臓、肝臓等に血液供給が行かなくなれば、たちまち生命の危機に直結となります。

食後すぐに眠るということは、寝ている間中、消化器系(内臓機能)の活動に血液を奪われることを意味します。
翌朝怠いのは、消化器系の活動で身体が休まっていないからです。
ただでさえ内臓には潤沢な血液供給が必要なわけです。
仮に空腹だとしてもです。
満腹の状態で眠るということは、余計に筋組織への血液供給が滞ることになるのです。
傷んだ筋肉や靱帯、関節の修復が進むハズがありませんよね。

 

ちなみに野生の動物が傷を負うと、どうするかご存じでしょうか?

 

断食状態で眠るのです。

野生はどうすべきかDNAレベルで知っているのです。

 

空腹時間を確保せよ

糖化対策で最も大切なことは、空腹時間をきちんと作ることです。

1日3食の方は実質「無理」ということです。
もちろん、その分ハードに活動しているなら別ですが、1日3食で1日中デスクワークでは、「糖化」は避けられません。

 

いきなり「断食しよう」と言われても、ハードルが高く挫折するだけです。

そこでまず最初のステップだけをここでは記載しておきます。

 

  1. 夕食後(夜食後?)、12時間は固形物を身体に入れない
    20時に夕飯が済んだら、翌朝8時までは何も食べないということです。
    水、お茶はOKとします。
  2. 朝食を抜いて、ランチタイムまでは水やお茶のみにする
    朝食を抜くと、ザックリ14~16時間くらいの空腹を確保できるかと思います。

 

朝食を止めることがもっとも簡単で、ノンストレスに空腹時間の確保ができます。
夕飯後から翌朝の午前中を、「排泄タイム」と設定するのです。

 

食べると、「消化吸収」に追われるのですが、食べない時間は「排泄」が進みます。
デトックスです。
固形物を食べてしまうと、「排泄タイム」は一旦終了となり、また「消化吸収タイム」に切り替わります。
如何に、「排泄タイム」を長くできるかが「糖化」対策のポイントとなります。

 

寝起き時に、目ヤニが出て、口の中がネバネバ気持ち悪いのは、排泄しているからです。
寝ている間に排泄が進みますので、そのまま午前中を「排泄の時間」としたいのです。

 

特に夜、仕事の都合など接待が多い方は、確実に朝食は抜いた方が良いでしょう。
朝起きて頭がスッキリしないのは、睡眠時にも関わらず、内臓が「消化吸収」に追われ、脳が酸欠状態だからです。

朝食を摂れば、また消化吸収に追われることになります。

そんな生活が続けば、糖化が進みますから、寝起きの腰痛、ぎっくり腰、五十肩、寝違えなど、あらゆる関節に症状が出やすくなります。

 

まずは、12時間のプチ断食から始めましょう。
それが余裕であれば、朝食を断ち、ランチタイムまで時間を引き延ばしてみましょう。

 

ハッキリ言ってこれだけで人生が変わる人がいると私は思っております。
何故なら、私自身が変わったからです。

 

現在は1日1~1.5食生活がベースとなっております。
もちろん2食食べる日もありますが、トータルで考えているので、別の日に36時間くらいのプチ断食をすることもあります。

 

ちなみに、これを書いている現在。
昨日は24時間のプチ断食をしました。
仕事後22時に帰宅し、少々ナッツだけつまみました。
昨日はそれだけ。
2時間後に睡眠。
今朝はもちろん何も食べておりません。

つまり昨日は1食というよりも、「0.5食」という感覚です。

現在は特にお腹が空いておりませんが、今日は14時くらいに大好きなスパイスカレーのお店に行こうかなと考えております。

【グルテンフリーが嬉しいスパイスカレー食堂です。】

 

当院から1~2分の場所にある、美味しいカレー屋さんです。
私は【Wパリップにシーフードトッピング】が好きです。
あと、紫キャベツも追加トッピングして、ご飯はいつも「メガ盛」です。

 

散々「糖化」の話をしておいての、「メガ盛」です。

ご容赦下さいませ。

 

P.S.
私はどちらかというと大食いです。
体調不良をきっかけに、朝食抜きを始めたのがきっかけです。
それだけで随分身体が楽になり、「食べ過ぎだったんだ」と気づいたのが23~24歳の頃ですね。

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