耳鳴りとめまいの原因
6月に入り、耳鳴りやめまい、ホットフラッシュなど、自律神経症状を訴えてご来院頂くケースがとても増えました。
めまいは、内耳のリンパ液の増加によるものです。
「内耳のむくみ」とお考え下さい。
湿気が多く発散のしづらい季節にめまいは頻発します。
東洋医学では、「水毒」とされるのが耳鳴りやめまいです。
やはり「むくみ」なのです。
むくみと自律神経の関係
むくみは当然、自律神経機能が関係しております。
自律神経系が、血管の収縮と拡張を調節しているからです。
交感神経が優位になると血管が収縮し、副交感神経が優位になると血管が拡張します。
この血管の調節により、体液分布に変化が生じます。
自律神経バランスが乱れると、血管の調節機能が低下します。
リンパ液の循環が悪くなってしまえば、むくみの一因となるのです。
また、心理的ストレスも自律神経系に影響を与えることは言うまでもありませんね。
ストレスは交感神経を過度に刺激し、血管の収縮を引き起こします。
慢性的に心理的なストレスを抱えるようになると、交感神経過剰優位から血流が悪くなることは容易に想像できます。
副交感神経の機能が低下する生活が続けば排泄が滞り、細胞間液が溜まりやすくなるのです。
膝痛は自律神経失調が原因!?
整体治療時に、私は必ず足首の状態を確認します。
10人中9人(10人かな…)は、かなりむくんでおります(ほとんどの方は「え!?私むくんでるんですか??」と自覚がないのも特徴です)。
「なんだ、むくみかよッ!!」と、思う方がほとんどかと思いますが、「むくみは立派な病態」です。
まずはその認識をもって頂きたいなと思います。
また上記の通り、自律神経機能がうまく行っているかどうかの判別は、足首を見れば一目瞭然なのです。
実際、最近多い30代女性の膝痛は、9割が「むくみ」から来るものです。
関節水腫のような強い腫れではなくても、関節内の「むくみ」により関節が「ズレる」のです。
多くの方が、「膝が抜けそうな感じがして…」「膝がズレる感覚が…」と、「ズレ感」を訴えて来院します。
これは、むくみを抜けば治る膝痛です。
言い換えれば、自律神経機能低下による膝痛とも言えるわけです。
膝痛と耳鳴り・めまいが「むくみ」を通じてリンクするとは考えていなかったのではないでしょうか。
膝が痛くても病院で「むくみが原因ですよ」とはまず言われません。
多くが、「加齢ですね…」で終わりm(__)m
じゃあ、若い人の膝痛は??
そのほとんどがレントゲンを撮り、「骨異常がないから、筋疲労ですね」です。
実際は、慢性的な腰痛や肩こりなど、筋骨格系の症状はすべて自律神経系の関与があると考えて間違いありません。
整体による耳鳴り・めまい対策
耳鳴り・めまいは「むくみ」が大きく関与しているわけですが、頸椎(首)の状態を整えておくことが整体における最大の対策となります。
頚椎には椎骨動脈という脳への血液を送る血管があります。
細い間を通って脳へ到達するわけですが、頸椎の関節の弾力低下や、位置以上があると症状が出やすいことは臨床上間違いありません。
特に頸椎の1番の骨と2番の骨の移行部分は、椎骨動脈に急な角度がついております。
その部分での弾力低下は脳への血流に大きく影響を与えますので必ず施術時には動きの確認を行います。
もっとシンプルに解りやすく言えば、首や肩の筋肉が過度に緊張すると、脳への血流が減少します。
特に、内耳へ酸素や栄養を供給する小さな血管の流れが滞れば、内耳の機能が低下し、耳鳴りやめまいが発生することは容易に想像できます。
まずは整体において頸椎の状態がクリアであることは、耳鳴りやめまいのみならず、脳をクリアにする意味でも大切なケアと言えるのです。
最も簡単で日本人に適した自律神経失調セルフ対策は?
自律神経症状対策として、最も簡単なのが「温浴」です。
日本人は江戸時代あたりから銭湯文化が始まり、風呂好きで有名ですよね。
最も大切な温浴の健康作用として、「水圧の力」があげられます。
全身に一定の水圧がかかることで、筋肉はもちろん、内臓マッサージとなります。
お風呂に浸かっていると尿意を催すのは、腎機能が高まるからです。
温浴後は勢いよく尿が出るのはそのためです。
温浴することで老廃物を排泄することができます。
リンパ循環も良くなり、排泄機能が高まるわけですから当然むくみが抜けていきます。
耳鳴りやめまいのみならず、不眠で悩む方も、しっかりと全身熱めのお湯で温まることが大切です。
温浴後の体温低下と共に、副交感神経が優位になっていきます。
薬がないと眠れないという方は、まずはしっかりと毎晩の温浴を心掛けて欲しいです。
眠れないほとんどの方は、平熱が36.2度以下の低体温状態です。
温浴習慣だけでも、あらゆる不調は良い方向に向かうハズです。
※不眠については、また別の記事を書きますね。
「岩盤浴やサウナではどうですか?」と聞かれますが、「水圧」がない。
水風呂も良いですが、やはり熱いお湯に浸かることに意味があるのです。
サウナでももちろん体温は上がるので、免疫機能を高める効果はありますが、むくみという視点で考えると、やはり水圧を全身にかけることが必要です。
今はシャワーで済ませてしまう方も多いようですが、もったいないです。
水圧を全身にかけ、老廃物を腎臓に運んであげることです。
整体を受けた後ほど、しっかりと温浴をすることをおススメします。
疲労回復とは、自律神経機能の正常化を意味します。
「整体×温浴」は、むくみにより起こる関節痛や自律神経失調の解消に効果的です。
「むくんでいるか解らない」という方は、整体時にご質問下さい。
どの程度のむくみレベルか、秒でお答えします(笑)(^_-)-☆