背中は、美しく丸めよう。

表紙の姿勢②写真①
sissei写真②

世間で言われる良い姿勢が、写真①です。
写真②は、最悪の姿勢と言われています。

私の考えは、真逆です。
写真①の方が、おかしいのです。
写真②の背中のカーブが、座った時の、本来の美しい曲線なのです。

この写真①は、“まだマシ”な方だと感じます。
カフェでPCを使っている人を見ると、もっと胸を張っている状態の人を見かけます。
テーブルとイスの高さが合っていないのも、理由のひとつです。
テーブルが高いと、そのような体勢にならざるを得ないのです。
左右の肩甲骨が近づいているので、肺に膨らむ余裕が、ありません。
呼吸が浅くなるのです。
肩甲骨が寄っているだけでなく、肩もすくめたままの状態でキーボードを打っています。
長時間集中していますから、首まわりがツラくなるのも当然です。

よく観察してみると、PCを使っていない人も同じことが言えます。
テーブルに肘をついてマグカップを両手で持っている人の姿勢を、想像してみて下さい。
背すじが伸び(起き)、一般的に言われている良い姿勢に近いのではないでしょうか。
その姿勢では、左右の肩甲骨が近づくので、深い呼吸はできません。
コーヒーを飲みながらも、肩をすくめ、力が入っている人がほとんどなのです。

S字カーブを保ったまま座らなければいけないというのは、馬鹿げています。
そんな風にプログラミングされているとは思えないのです。
赤ちゃんに、S字カーブはありません。
立ち上がる頃になると、S字カーブができてきます。
立ち上がるために、必要なのです。
座っている時まで、S字カーブが必要でしょうか。
「立っている時も、座っている時も骨盤を立てて」なら、丸める機能などいらないでしょう。
写真①の状態が楽ならば、そうしている人がほとんどなハズです。
本来、無理してする必要がないことを、しなきゃいけないと思い込んでいるのです。
世間的には、「背すじは、起こしておかなければいけない」と言われます。
しなくて良いことをできなくて、「私は姿勢が悪いんだ」と思い込んでいるのです。

写真①は背中の筋肉をカチッと固めている状態です。
表紙の姿勢②写真①
見るからに余裕がなさそうではありませんか。
今は背中が『パンッ』とはっている人が多いです。
脊柱の弾力性がないのです。
それだけ動きがなく、筋を固めている時間が多いということです。
思っている以上に、写真①の状態で仕事をしている人が多いのです。
実際には、写真①よりも胸を張って、肩をすくめてキーボードを打っている人が多いです。
これで、背中から首にかけてが疲れるのです。

写真②は何が良いのでしょうか。
sissei写真②
まず、明らかに写真①よりも肩甲骨が外に開いています。
そこから腕が自然とキーボードに向かって伸びています。
肩に余計な力が入っていないのです。
思い込みのひとつに、肩甲骨が外に開くと、肩が内に入り込むというものがあります。
実際やってみればわかりますが、言うほど、肩が内に巻き込むようには、入りません。
むしろニュートラルな感じではないでしょうか。
肩甲骨のつき方は、体幹に対して真横にはついていません。
弱冠、斜め前方に、胸郭(きょうかく)に沿って、開くようについています。
そういう意味で、肩は内に入っているのが、自然です。

私が気になるのは、肩を外に開くように使っている人が多いことです。
たとえば、肩が外に開く動作として多いのが、買い物袋を腕(前腕)に引っかける動作です。
女性によく見かけます。
握りこぶしをつくり、腕は外を向いています。
今はビジネスバッグも持つところが長いので、男性もやっていますが、かなり『頼りなく』見えます。
単純に、カッコ悪いのです。
肩が開いた状態は、言いかえると『おっぴろげ』状態です。
野生動物に『おっぴろげ』な動物がいたら、即刻、死が待っています。
腹側をモロに見せている状態は、生命力として弱いのです。
野球の内野手で、肩を開いて守備をする人はいません。
すぐに動ける体勢ではないからです。
両肩をおっぴろげると、肩甲骨が背中に張り付きます。
左右の肩甲骨が近づき、呼吸もしにくくなります。
呼吸は命に直結します。
肩甲骨が背中に張り付いた状態は、動作も遅く、生命力が弱い状態なのです。

写真②は、骨盤から腰にかけて、背もたれの傾斜にきちんとフィットしています。
写真①は、背もたれの傾斜と一体感がありません。
骨盤を立てると、左右の坐骨(ザコツ)という骨で座ることになります。
写真①の状態でお尻の下に手を入れると、『ゴリッ』と感じる固い骨です。
意識としては、尾骨も少し利用する感覚で座ると楽なのです。
2つの坐骨と、少しだけ尾骨が触れるように座ると、3点で支えることになります。
その方が背中は自然なカーブを描き、呼吸も楽なのです。
背もたれの傾斜にも、身体がピタリと合うのです。
表紙の姿勢②写真①
sissei写真②
これらを踏まえると、写真②の方が、自然に溶け込んでいることがわかります。

私が思う、一番良くないと思う姿勢は、写真③です。
最悪な姿勢写真③
この状態が最も肩が開きます。
背中も背もたれに常時圧迫されています。
何より、背もたれと腰に空間ができます。
まったく一体感がないのです。
電車の中でこういう方もいますが、まったく生命力を感じません。
『おっぴろげ』もいいとこです。

まずは、「背すじは伸ばしておかなければいけない」という思い込みを、捨てることです。
そんな決まりはないのです。
身体に柔軟性を求めるならば、まずは考え方に柔軟性を持たせた方が良いのです。

【姿勢が生まれ変わる、身体との付き合い方3】
仕事中の姿勢を、観察しよう。

P.S.
肩をすくめ、肩甲骨を閉じている人を、減らしたい。

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