腰痛改善のための腹筋トレーニングは、必要ない。

腹筋の筋トレをしても、腰痛が治らないのは、当然のことです。
お医者さんに行くと、「腹筋して下さい」とアドバイスされる方が多いです。
「先生腹筋した方がいいのよね?」と聞かれますが、効果があるかは疑問です。
私の見解では、「ほぼない」と感じています。
ですから、この質問を受けた時は、「なにもしなくていいですよ」と答えています。
もちろん、自分がどうしてもやりたくて効果があったなら、それはそれで良いことだけれども。
ここでは、【腰痛改善】=【腹筋力】という図式ではないことだけ、押さえておいて下さい。
以下に、詳しく書きます。

一般的に、一番有名な腹筋の動作は、頭に思い浮かぶと思います。
単純なあの動作を繰り返すことで、続けて行けば筋繊維が太くなります。
ただあの動作が、「日頃の生活にどう役立つのでしょうか」という疑問が湧いてきます。
あんな風に腹筋だけを鍛えて、「何に使うのか」ということです。
お腹をカッコよく見せるためには良いでしょうが、腰痛が治るのかと言えば難しいでしょう。

単一の筋肉を肥大化させたところで、日常生活には役立ちません。
鉄アレイを持って、腕だけに負荷が掛かるよう肘の曲げ伸ばしをすれば、力こぶの筋肉を肥大化できます。
力持ちにはなるでしょう。
ただ、日頃重たいものを持ち上げる時に、「その筋肉だけで持ち上げる」ということはしないでしょう。
最小限の力で持ち運べるように、全身の機能を総動員するハズです。
そこには重心の移動もあります。
腰をそらせたり、身体にひねりを加えて持ちやすい状態を作ると思います。
単一部分に負荷が思い切りかかるような身体の使い方はしません。
つまり、わざわざ身体を真っ直ぐにしたまま、重たい荷物を身体の中心から離すようには持たないハズです。
如何にも、腰痛になりそうな体勢ですね。

身体の使い方がうまくなるということは、余計な筋肉がいらなくなるということです。
インドのヒマラヤ4000m地点へ行った時にビックリしたことがあります。
私と同じ背丈のひとりの青年が、全員分のペットボトル50リットル以上を持って、私たちのテントまで険しい山道を運んでくれたのです。
数メートルではありません。
14kmの、しかも足場の悪い山道をです。
見るからに怪力プロレスラーみたいな大男ではありません。
いわゆるマッチョでない青年が、慣れた身体使いで岩場を進むのですから、それはショックでした。
身体の使い方が圧倒的にうまいのです。
だからあれだけの重量の物を一人で運べるのです。
全身を使い、単一部分に負荷がかかり過ぎないように、深部の筋肉をフル使用しているのです。
私のヨーガの先生が、「彼らは荷物がなければ3時間で上まで行っちゃうよ。僕でも4時間はかかるよ」と教えて下さいました。
「先生より早いんだ。」
私たちは先生に着いていくどころか、見失ってしまいましたから、身体能力の違いは明確です。
愕然としました。
彼らが身体をフルに使いこなして仕事をしていることがわかる、貴重な体験でした。

腰痛になるということは、日常動作の身体の使い方が悪い可能性が高いです。
中にはバランスの悪い筋トレをしている方もいるでしょう。
たとえば、先ほどの力こぶだけを肥大化すべく鍛える場合、腕以外の力を極力使わないように、鉄アレイを胸の高さまで持ってきますね。
その繰り返しとなります。
逆に、極力楽に鉄アレイを胸の高さまで持ち上げようとすると、身体を少し側屈したり、鉄アレイをより身体の中心に持ってくるようにするでしょう。
どちらが、全身の使い方として機能的か、ということです。
後者ですと筋力は付きませんが、身体の使い方としては最小限の力でモノを持ち上げられているわけです。
日常的ですね。
そういったことを度返しして、腹筋力だけ上げようとしても腰痛の解消には程遠いのです。

頻繁に腰痛になる方や、慢性化している方は、日頃のどのタイミングで痛みが出るかをよく観察してみることです。

朝が多いのか。
朝、何をした時に痛むのか。
寝起きが痛いのか。
椅子から立つ時に痛いのか。
長時間座って立つ時か、短時間でも痛いのか。
右なのか左なのか、中央なのか、日々変わるのか。
夕方から痛いのか。
夜中痛みで目が覚めるのか。

あげればキリがありませんが、自分の日常の癖を知ることが改善への足掛かりとなります。
どうやって動けば痛みが少ないのか。
その辺りまで観察できてくると良いですね。

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