バランスの基準は「良い」か「悪い」かではない。「使う」か「使わない」かだ。

一般的に、『バランスが良い』状態とは、身体の見た目の左右差がないことを言います。
歪みの考え方も同じで、『歪みがない』状態とは、身体の見た目の左右差がないことを言います。
つまり、『左右差がある』=『歪んでいる人』=『バランスが悪い人』という考え方が一般的です。

私は、左右差は『あるもの』、と考えています。
左右差があるから歪んでいるとは考えません。
左右差があるからバランスが悪いとも考えていません。
一般的に言われている『左右差がある』=『歪んでいる人』=『バランスが悪い人』という定義では、人類みな歪みだらけということになります。
そんなことないのです。

カバンを左右で持たないと歪むという考え方も、あまりに短絡的です。
脚を組むと歪むというのも同じことです。
それなら字を書く時も、『右手でも左手でも書かないと、身体は歪みます』と言わなければなりません。
なにもかも、左右対称を求めたら、生きづらくなります。
『左右差がある』=『歪んでいる』は、おかしいのです。

本来、バランスに、良いも悪いもありません。
たとえば、片足立ちで5秒キープできるとします。
この人は、今現在、片足で5秒キープできるバランスがある、ということです。
中には、60分キープできる人もいます。
この人は、今現在、片足で60分キープできるバランスがある、ということです。
1秒もキープしていられない方もいます。
この人は、今現在、片足立ちがうまくできないバランスがある、ということです。
どれだけできたから良い、悪い、ということではないのです。
今現在の『自分の状態を知る』ことが大切なのであり、どれくらいできたから良い、悪い、ということではないのです。
中国雑技団のようなバランスコントロールのプロフェッショナルと比べて、「私はバランス能力が低い」と言う人はいません。
ジムのインストラクターの方や、周囲で一緒にやっている仲間と比べて思うのです。
まず、「私はバランスが悪い」という思い込みは捨てて良いのです。
『歪み』とは、身体のパフォーマンスを下げる、感情のこと】です。
持っていてもなんの足しにもならない思い込みが、『歪み』なのです。

思い込みを捨てるには、比べる対象を変えることです。
「私はバランスが悪い」と思い込んでいる人は、他人と比べているのです。
考え方が、他人軸になっているのです。
比べる対象は、自分です。
今の自分と、数秒後の自分がどう変わったかが、大切なのです。
昨日は5秒片足立ちができた人が、今日は6秒できれば、バランス能力が高まったということです。
それなら素直に喜べます。
日によっては、3秒しかできない日があるかもしれません。
ここで大切なことは、6秒できた日と、3秒しかできなかった日と、何が違うのかを観察することです。
フィジカル的な部分から、メンタル面まで、自分の身体を使い、観察するのです。
うまく行っている日と、どこか違いがあるのです。
見つけた問題点を意識して取り組めば、バランスは自然と修正されます。
この繰り返しで、バランス能力は育っていくのです。

10秒キープできる人が、60分キープできる人と比べて、「私はバランスが悪いんだ」と思い込む必要はありません。
以前は5秒だったのが、今は10秒できるようになったなら、バランス能力は確実に高まっていることになります。
バランス能力は、人と比べることではないのです。
「あなたのバランス能力は、○○点です」というのは、受験勉強の世界です。
他人軸で考えてしまうと、一生バランスが悪い人で終わります。
上限のない世界だからです。
あらゆる修行は今の自分を超えていくためにあります。
他人の点数は、どうでもよいのです。
「昨日より今日。今日より、明日」と、挑戦していくのです。
バランス能力が高まるということは、それだけ自由に身体をコントロールできるようになったということです。
せっかくあるバランス能力を使うことです。
使わなければ、どんどん必要なくなります。
使えば、一生かけて、育つのです。
バランス能力が高まれば、身体の自由度も高まります。
身体は、自分軸で育てていくものなのです。

【姿勢が生まれ変わる、身体との付き合い方7】
周囲と競うのではなく、自分のことに意識を集中しよう。

P.S.
逆立での瞑想は、眠くならないし、自分に意識を集中しやすいです。
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